SUZUKI YUYAの投機術

投機で経済的成功を求める投機家が随筆する「金融・経済の多岐に渡って活用できる投機術」

FXは怠惰な人間が楽して稼げるものではなく、稼ぐには子育てをする覚悟が必要である

FX,稼げない,稼ぐには,

 FXはその性質からギャンブルと同等と見られ、楽して稼げるの謳い文句で看板を立てられることが多い。これら広告は一定の人の目を惹きつけなければならず、ある程度の誇大表示は必要になるのが理由だが、FXが胡散臭いものだと印象付ける1つの要素になっている。賢い人間ならばわかると思うが、これら広告は嘘っぱちであり、中身が伴っていないことが多い。だが残念なことに一定の人数は惹きつけられるままによく理解もせずこの世界に入ってしまう。そんな人に言っておきたいことがある。FXは決して甘い世界ではない。

基本的にFXは辛いものである

 為替の世界で日々トレードしている人にとってこんなことは当たり前であるが、基本的にFXを続けるのは辛い。参加者の9割が負けているのが現実で、勝者と敗者がキレイに別れている世界であり、他の仕事と違ってとりあえず継続していれば何となく稼げる積み重ねの世界ではない。1トレードごとに勝負が始まり、1トレードで勝利と敗北が決まる。歴戦の投機家でも順調に利益を出し続けることが難しい。

 

そんな冷酷無比な世界で生き続ける、トレードし続けるのは情熱が無ければ決して不可能である。生きているのか、死んでいるのか、わからないゾンビみたいな投機家も無数にいるが、その中で懸命に生きる人間然とした投機家は少ない。これは脅しでなく、遊び半分で取引しているトレーダーを窘める抽象的な文句なので、具体的にどう辛いのかを述べてこう。

相場に張り付く肉体的な労働

 トレードしている限りは常に相場の状況を見続けなければならない。チャートを見続けるのもそうだが、政治や経済の状況から他の投資家・投機家の動向まで、相場を形成する要因には一通り目を通しておかなければならない。また自身の投機手法の練度を上げるために、データから改良と研究も重ねる必要があり、必要に応じてそれ以上に勉強をしなくちゃならない。

 

投資と投機を生業として生きるのなら難しくはないことだが、会社員など他に職を持ちながら投機するのであれば合間を縫って情報収集をしなければならず、またその隙間に自身の取引に考察を馳せ、詰まったら勉強する必要がある。FXにはこれらを常にやり続けるために、動き続けなければならないという肉体的な労働がある。

頭を稼働させ続ける知的労働

 どんな仕事もそうだが、肉体だけ労働させればいいってもんじゃない。常にどうすれば良くなるのかを考える知的労働が必要だ。そしてそれはFXも同様であり、かつ肉体のみではどうやっても稼げない投機の世界では、稼ぐためには頭を稼働させなければいけない。それも上記で記した通り、四六時中も常に考え続けなければならない。自身が感じたこや見たもの学んだことを考え抜き、取引という極上のアウトプットをして稼ぐ、それが投機の世界だ。

 

 この知的労働というのは難しいもので、人間はすぐに考えることを放棄する。また本人とっては考えていると思っていても、まったくそれは考えていることになってない、なんてことも往々にしてよくあることだ。意識するのは当然であるとして、時には考え方を変えたり補強したりする知的フレームワークの工事が必要である。FXは考え抜くことが仕事と言っても過言ではないので、知的労働を怠ってはならないのである。

投機は自分と戦う精神的な労働

 これはトレードや投資をしたことのある人間ならば、誰しもが一度経験したことがあると思う。それはポジションを作ってから決済するまでの間に生じる心の葛藤である。もっと利益を伸ばせるのか、それとももう伸びていかないのか、こういった基本的なこともそうだが、自分の見立ては正しいのか、そうでないならどう間違っているのか、など自分を信じたり疑ったりしなければならない。

 

この精神的な労働が投機の最も辛い所であり、最も重要な所である。いくら密度の濃いルーティンワークをこなそうが、非の打ち所のない手法を持っていようが、自分に打ち勝つ精神的な強さを持ち合わせてなければ無駄なのだ。稼げないトレーダーはこの精神的な労働を嫌ってすっ飛ばす傾向がある。

子育てのような重労働の末に稼げると知れ

 以上のFXにおける労働に最も近いものと言ったら、それは子育てである。 まるで目が離せない赤子を見守り、毎日欠かさず手助けし、もっと健やかに育つにはどうすればいいか勉強し、そしてどんなことがあろうとも立派な人として育てる気持ちを持ち続ける。母が子を大切に育て大人になるまで支える、これは仕事で成功を収めるよりも尊く辛いことかもしれない。1つ言えるのは、そんな偉大な労働を私たちもしなくてはならないということだ。

 

 初心者によくあるパターンとして、楽に稼げると思って入りすぐに損失を出してそのまま辞めていってしまうことだ。9割の人間が負け、なおかつ取引を始めて1年以内に9割が取引をしなくなることが現実を如実に表している。実際にはトレードは重労働で肉体的にも知的にも精神的にも消耗し、同時に鍛錬を続けないと稼げない修羅の世界である。

 

甘い考えなど今すぐに捨て、仕事と同等、いやそれ以上に努力が必要なものだと肝に銘じ、遊び半分ではなく真剣に打ち込むべきである。